三重水墨画協会のご案内
三重水墨画協会の設立について
日本の水墨画は、多くの水墨の表現を追求した画家たちと、その美を愛した
人々によって、今につながれてきました。
水墨画の魅力は深く、そのすばらしさは世界に誇り得る芸術です。
この水墨画に親しむ人も多くいて、画壇もそれなりに維持されているように
思われますが、それぞれの画家や会派内々の自己満足で運営維持されているに
過ぎないように思われます。この現状から、他の絵画に比べ、日本が誇るべき
独特の水墨画は継承の危機にあると言っても過言ではないでしょう。
生活環境の変化は、日本人が日常水墨画に触れる機会さえもなくしました。
筆墨が身近なものでなくなり、子どもたちもその魅力を知らないままに育ち
ます。学校では見た目の美しさを表現することしか教わらず、美術大学に水墨
画の学科もありません。公の展覧会に水墨画部門はあまり見当たりません。
地元で水墨画家や水墨画の会派が、一堂に会する機会さえももありません。
水墨画の技と表現を深める公の場も、水墨画の魅力を知り、興味を持つ人々が、
その全体を学ぶ場もありません。
いま、まず身近なところからそのような場を創り水墨画の伝統と技を伝える
努力をしなければ、伝統ある日本の水墨画の流れは止み、新たな創造の芽を
育むこともできないのではないかと憂え、私自身は未熟者ですが同志とともに
この会を起ち上げることにしました。
どうか危機感を共有する有志の皆さんにご賛同頂き、ご参加のうえお力添え
下さいますようお願い申し上げます。
発起人代表 多 門 志 風